魂志会 研究会
富久長を含む広島県内の酒蔵5軒でつくる集まり
「魂志会」で、酒販店さんを集めて日本酒の
勉強会をしました。
酒販店さんは我々に比べて利き酒をする機会も
お酒に関する知識を得ることも少なく、
また、我々の側も酒販店さんの考えや立場などを
十分に把握しきれていない部分がありました。
昼から始めた勉強会では、食品工業技術センターの
お酒の先生の講義を聴いたり、実際に利き酒やマッチング
などをしていただきました。
ラベルなどをアルミホイルで覆い、数も一蔵5本ずつで
計25種類と、非常に難しい条件で、本気の利き酒です。
利き酒の能力と申しますか、それよりも、実際に
お酒の味を自分自身で確かめ、その違いを
把握することが大事だと思います。
その後、センターの先生に一本ずつ講評をお願いし、
自分の判断と比べたり、酒蔵が行う利き酒について
知識を持ってもらったりで、
「勉強になった」
と言っていただけました。
その後は酒蔵と酒販店とが膝をつき合わせて本音で
話し合う懇親会の場を設けました。
勉強会同様、このような機会はこれまであまり
ありませんでしたので、初めての試みとしては
おおむね好評をいただきました。
今回は利き酒を行うということもあり、会場などの
都合で参加人数が限られてしまったのですが、
今後は年に二度ずつでもこのような場を設け、
より多くの酒販店さん、そして飲食店さんと
語らい、お酒の魅力をお客様に伝えていくには
どうしたらよいか、共に成長していきたいと思います。
今日は呑み切り
例年この時期には、国税局の鑑定官に来ていただいて、
お酒の『呑み切り』が行なわれます。
これは、冬場に造ったお酒が熟成してどうなっているかを
確かめるもので、タンクの『呑み』を切ってお酒を出すことから
この名前がついています。
タンクの『呑み』というのは、貯蔵タンクの一番下(通常は、
30cmほど上にももう一つあります)にある、お酒を出す
穴のことです。
昔の木桶では杭を打ち込んで酒が流れ出るのを止めており、
それをポンと撥ね除けるとお酒が堰を切って出てきたそうです。
そのままだと大変なことになるので、この『呑み切り』も
技術が要った、そうです。
現在は砲金で出来たネジ式の便利な道具がありますので、
以前よりはずっと簡単だと思います。
しかも今田酒造では・・・全てのお酒がもう商品の状態で
瓶詰めされていますので、タンクの呑みを切る、本来の
意味での『呑み切り』ではありません。
貯蔵庫や冷蔵庫で寝かせてあるお酒の具合を見る。
それが富久長での『呑み切り』風景です。